最近、ネットのニュースにもよく挙がる、水圧破砕法(hydraulic fracturing)。これは決して新しい技術ではありません。20世紀の初めから使われてます。はい。
どういう方法かというと、高い圧力をかけて、水を地層に圧入して、岩に割れ目を作って、その割れ目にプロパントと呼ばれる、ボーキサイトなどでできた粒を入れて、石油が流れやすくようにするというものです。地盤の性質上、縦長にうすっぺらい亀裂ができることが多いです。イメージとしては、下の図のオレンジの部分のようなものができます。
この図では誇張されて割れた幅が描かれてますが、実際の幅はものすごくうすっぺらいです(2センチメートルにもなりません)。それに対して、伸びて行く幅は、100メートルを越えるものもあるくらいです。この水圧破砕法で作られた亀裂が閉じてしまわないように、かつ、油が浸透しやすいように、先述したプロパントというのをこの隙間に詰めるんです。井戸の周りで油・ガスが流れやすい道を作りだすわけです。ちょっとだけ数学的な話になりますが、井戸の周りは放射状の流れになるので、急激な圧力差が必要なんです。それを少しでも緩和させようっていうのが仕組みです。例えると、電車の入口が2個だったのを3個にして満員のときでも、人の出入りがしやすいようにっていう感じですかね。
今日はこんなところで。
ではでは。
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