◆ 地質学では、岩石を大きく分類すると、火成岩、堆積岩、変成岩という3つに分ける。それぞれ、
* 火成岩・・・マグマが固結してできた岩石。
* 堆積岩・・・流水や風により、岩石の破片や生物の死骸が集積して、“堆積”したもの。
* 変成岩・・・高温高圧下で構成鉱物の組み合わせや組織などが変化してできた岩石。
◆ 石油工学の分野で主に相手してるのはもちろん堆積岩。石油は動物の死骸由来なので。ちなみに、石炭も堆積岩のはずで、石炭は植物が変化してできたものですね。石油工学では、岩石の分類というと、砂岩(
sandstone)、炭酸塩岩(
carbonate)、頁岩(
shale)の三つです。
* 砂岩・・・石英などが主となった岩石。最も一般的な貯留岩(石油が貯まる岩)。
* 炭酸塩岩・・・石灰岩(limestone)や苦灰石(dolomite)などが主となった岩。
* 頁岩・・・細かい粒子でできた岩。粘土(clay)が多く含まれてる。
砂岩および炭酸塩岩は、貯留岩で、頁岩でできた石油が移動して、貯まる岩で、基本的には、石油はそこから採られていたわけです。昔から、頁岩で石油ができてるとわかったんです(そのせいで、ソースロック(source rock)と呼ばれてます)が、細かい粒子でできてるせいで、石油がなかなか流れてくれないので、採ろうと試みてきたけど、うまくいかなかったのと、採るのに、お金がかかったせいもあって、現実的に厳しかったわけですね。それが2000年代に入ってからシェール革命なるもの(
ジョージ・ミッチェルさんというテキサス農工大学で学士を取った方の奮闘によって技術的に採るのが可能になった)と、高騰した油価で現在アメリカでシェールの開発が活発になってきたわけです。
◆ はてさて、今後、原油の値段がこのまま下落し続けるとどうなるんでしょうか。シェールは開発を続けることができるんでしょうか。
ではでは。
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